「CBDを安心して購入したい」
「CBDの安全性の基準が知りたい」
安心できるCBD商品をどのような観点から判断するのか。CBDを初めて聞いた方にとってもわかりやすく解説していきます。
安心できるCBD商品の見分け方
①違法性と安全性
②CBD原料の質
③価格
安心できるCBDとは一体どのような商品を指すのか。CBDを初めて聞いた方にもわかりやすく解説していきます。
【①違法性と安全性】
⑴CBDは合法かつ安全な成分
まず初めにCBD(※1)の違法性と安全性についてご紹介します。CBDは大麻草から抽出される成分であることから、ドラッグの意味で使われる大麻と誤認される場合が多いです。しかし、結論から言うとCBDは合法であり、違法性と安全性という意味では老若男女を問わず安心してお使いいただける商品です。
大麻草には大きく分けて2つの成分(カンナビノイド)があります。それがTHC(※2)とCBDになります。日本国内ではこのTHCが違法であり、一般的にドラッグとして認識されています。一方のCBDは合法(※3)であり、日本の厚生労働省がその安全性や有用性を担保しています。
※1Cannabidiol(カンナビジオール)
※2Tetrahydrocannabinol : Δ9-THC(テトラヒドロカンナビノール : デルタナインTHC)
※3成熟した大麻草の茎と種子から抽出されたもの。
⑵違法成分が含まれていないかを成分分析表(COA)で確認する
ただし、日本ではCBDを国内生産することができません。それは産業用の大麻草を日本で栽培することが制限されているからです。 したがって、日本産のCBDを使って商品を製造することは不可能となります。国産にこだわりがあるという方にとっては残念なことであります。
現在、国内で販売されているCBD商品の原材料は全て海外からの輸入に頼っており、その中には違法成分であるTHCが含まれている場合があります。輸入に際しては税関で厳しくチェックされているものの、2020年には外資系の大手メーカーがTHCの混入した製品の輸入と販売によって摘発されています。
⑶フリマアプリなどでの購入は控える方が良い
個人的には、SNSやフリマアプリなどで売られているCBD商品は個人輸入の可能性が高く、購入をおすすめしません。信頼できるCBDを購入したいという場合は、日本の正規輸入代理店で購入するのが安心と言えるでしょう。さらに、CBDを購入する際には、THCが含まれていないことを証明する成分分析表(COA)を自身で確認しましょう。たいていは商品購入ページにその表が掲載されています。逆に、それが確認できないサイトでは購入を控えるか、問い合わせをすることをおすすめします。
【②CBD商品の質】
⑴USDAをチェックする
質の良いCBD商品=原材料の質が良いと言えます。いわゆるオーガニックであるかどうかということは原料の質を見極めるポイントになるかと思います。しかし、先ほども述べたように日本のCBDは全て輸入に頼っているため、原材料の安全性は輸入先の国の規定を確認する必要があります。
USDAと呼ばれる認証マークがついていれば、CBD原料はアメリカ基準のオーガニックとなります。USDAとはアメリカの農産省によるオーガニックの認証制度のことで、作物栽培において以下のような規定があります。
「土壌」・・・オーガニック作物を栽培する土地では収穫前3年以上は禁止物質を使用しない。例えば、土壌を肥やすための肥沃度や栄養素の管理に化学肥料を使用してはいけないことになっています。
「害虫」・・・害虫や雑草の駆除・作物の病気に関して、化学薬品ではなく機械などによる物理的手段を用いなければならない。
その他にも、作物に対する遺伝子操作や下水汚泥の使用が禁止されています。
⑵成分分析表(COA)をチェックする
【①違法性と安全性】の項目でも触れた成分分析表(COA)を確認することもCBD原料の質を判断するのに役立ちます。COAには原料の検査に関する基本情報が記載されており、違法成分であるTHCが含まれていないことを確認する以外にも、菌やカビ、微生物が含まれていないか。重金属が含まれていないかなどを知ることができます。例えばサルモネラ菌や水銀などは人体にとって大変有害であり、その項目がND(非検出)または、Pass(試験通過)になっていることを必ず確認しましょう。COAは基本的に英文であり専門的な書類ですので、販売店に確認することをおすすめします。
⑶抽出方法をチェックする
CBDオイルなどの商品を作るためには、原料である大麻草からCBDを抽出する作業が必要になります。現在、主に用いられている抽出方法は「エタノール抽出」と「超臨界二酸化炭素抽出(CO2抽出)」になります。CBDに限らず、トマトからリコピンを、コーヒー豆からカフェインを抽出する際にも使われます。
エタノール抽出は自宅でも試すことができます。その手軽さから、植物成分抽出が比較的低コストでできる方法として世界中で多くのメーカーが採用しています。 エタノールやイソプロピルアルコールに植物を漬けて成分を分離させた後、不要なアルコール類を熱で蒸発させるという過程になります。
エタノール抽出では、不要なアルコールを蒸発させるときに80度近くまで温度が上がります。植物性由来の成分は熱に弱いため、その抽出過程では成分の一部が損なわれてしまうことがあります。ちなみにCBDは150度以上で完全に気化してしまいます。また、エタノールは日本では「酒精」と呼ばれており、お酒のアルコールと同じで飲むこともできます。しかし、抽出過程でそのアルコールが残ってしまいCBDの質を変えてしまう可能性もあるということがデメリットです。
エタノールはお酒のアルコールと同じことから、使用には酒税がかかります。その関係で、アルコール薬剤としての性能性に差異のないイソプロピルアルコールを使用することもあります。
超臨界二酸化炭素抽出は二酸化炭素に圧力と温度を加えていくことで、気体と液体の中間である流体と呼ばれる状態にします。少しイメージしづらいと思いますが、その中に原材料である大麻草を入れることによって成分を分離させるという仕組みになっているようです。抽出過程での温度は31度と言われており、成分を損なわずCBDの質を変えにくいということが特徴で、溶剤も残らないことがメリットです。しかし、コストは高くなりますので、その分商品の価格にも影響します。
抽出方法はCOAには記載されていない情報ですので、販売店に問い合わせするなどして確認するようにしましょう。良心的なメーカーであれば、自社のホームページに記載しているところもあります。
Endoca, ZenOil, HempMeds, など
【③価格】
CBDオイルの平均価格は約15,000〜20,000円(※4)と言われています。例えば、ウェルネスブランドとして日本でも有名なネイチャーカンの商品を見てみると15,292円(※5)となっています。CBDオイルの値段はピンキリですが、価格を左右するものとして主に以下が挙げられます。
①オーガニック、抽出方法、ベースオイルなどによるCBD原料の質
②CBDが含まれている量(濃度)
③ブロードスペクトラムかアイソレートか
その他には商品の二重検査、トレーサビリティーなど安心・安全の担保によって価格が大きく左右されているように思います。2021年ごろから一般認知されはじめたCBDですが、まだまだ市場規模は小さい上に原料が大麻草由来ということから各社の安全性に対する差別化が目立ちます。
一方で、楽天などの通販サイトでは平均価格を大きく下回る商品もあります。中には高濃度でも5,000円代で販売されているものもあり、CBD商品の価格均衡は下がりはじめていると言えます。
極端に値段が安いもの、フリマアプリなどの個人販売には警戒する必要がありますが、CBD自体は基本的に安全なものですので、必要以上に安全性を担保し高価格に設定されている商品も避けた方が良いと個人的には思います。
今日ご紹介した判断基準を参考にしてご自身に合った商品が見つかれば幸いです。
※4 ボトル容量10mlでCBD含有量15%の場合(高濃度)
※5 2023/02/19現在、ボトル容量10mlでCBD含有量30%(高濃度)のセールとして